夜ぐっすり眠る方法
現代では不眠症に悩む人が結構います。アメリカでは、約2500万人が体にあまり良くない睡眠剤を使っていると言われています。しかし、活発な運動の方がはるかに良い結果をもたらすのです。不眠症とまではいかなくても、
眠りが浅い、
夜中に起きてしまう、
朝起きた時に寝た気がしない、
などの思いをしている人も少なくないでしょう。「もっと、ぐっすり眠りたい」という思いは多くの人の願望であるに違いありません。では、どうしたらぐっすり眠ることが出来るでしょうか。
夜、ぐっすり眠るためには・・・・
①日中に適度な運動する。
②昼間(出来れば朝)、日光に30分あたる。
③起きる時間をいつも同じにする。
④寝る前は明かりを弱めて静かにしている。
⑤寝る前に牛乳などのたんぱく質を採る。
日中に適度な運動をする
夜、眠るためには体温(正確には深部体温)が幾分下がる必要があります。
体温が下がらないとなかなか寝つけるものではありません。 それではどうしたら夜に体温が下げられるのでしょうか。 その答えは、昼間のあいだに活発に動くことです。 昼間、意欲的に身体を動かしていると、夜になれば体温が下がり、眠りにつくことができるのです。
活発な運動は体温を上昇させます。 その後の1時間から6時間の間は、体温は上昇したままになります。 そして、体温は下がっていきます。 つまり、終身時間の6時間ぐらい前までに運動をしておけば、寝る時までに体温は下がり、眠りにつくことができるということです。
運動と言っても色々ありますが、15分から30分程度のジョギングやエアロビクス、あるいは早歩きで充分でしょう。 水泳は肩凝りを解消する素晴らしい運動です。 どうしても運動が出来ない場合は、お風呂がいいでしょう。 少しぬるめにして長湯する。 こうすれば軽い運動をしたのと同じになります。 ちなみに肉体労働者が不眠で悩んでいる話などあまり聞いたことがありませんね。
朝日を浴びる
眠りを誘発するホルモンにメラトニンがあります。 ひところ騒がれましたから、名前だけは知っている方も多いここでしょう。 市販の薬剤として入手も出来ますが、体内で立派に生成されるホルモンです。
このメラトニンは、光(特に日光)にあたっているときは体内からの分泌が押さえられますが、逆に夜間は分泌量が多くなります。 メラトニンが多く分泌されると眠りに入りやすくなります。
ちなみに、このメラトニンは活性酸素を吸収し、若返りの効果もあると言われていますが・・・。
【メラトニン】 メラトニンは自然な眠りの友です。メラトニンは暗闇が目に認知されると,脳の中心にあるエンドウマメほどの大きさの松果体から分泌されます。メラトニンは夜に分泌され,通常の睡眠サイクルを調節する助けをします。人は年をとるほど,メラトニン分泌量が少なくなるようです。そのため,若い人は比較的睡眠に問題がないのだと科学者は主張しています。
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起きる時間をいつも同じにする
起きる時間を同じにすることが睡眠障害から抜け出る一歩と言われています。
出来れば寝る時間を一定させたいところですが、現代社会においてかなり難しいと言わざるを得ません。 そこで、朝起きる時間を一定にするのです。 会社がある日に起きる時間が同じなのは当然でしょうが、問題は週末、お休みの日です。 できるだけ平日と同じ時間に起きるのが望ましいでしょう。
リズムが狂うのは、休みの前の日に遅くまで起きていて、休みの日は昼間まで寝ている。 これではリズムが狂って当然ですね。
寝る前は明かりを弱めて静かにしている。
最近の研究では、眠りにつく前の数時間の過ごし方が、深い眠りにつけるかどうかを左右することが分かってきました。 例えば、就寝前にお風呂に入るとどうなるか。 お風呂に入れば体温が上がります。先ほども述べたように体温が高いままではナカナカ眠りにつくことは出来ません。 仮に寝ることが出来ても深い眠りに入れず、朝目が覚めたときに寝た気がしない思いをしてしまうのです。
ですから、眠りにつく前の数時間は、おとなしくしているのがいいのです。テレビとか本を読むのがいいですね。 お風呂は就寝時間の3時間前までに入っておきましょう。
寝る前に牛乳などのたんぱく質を採る。
眠る直前にたんぱく質を摂ります。 たんぱく質が消化されると眠りを誘うセロトニンを作り出します。
牛乳が飲める人は寝るときに暖めて飲むのも良いでしょう。
ダイエットしている人には無理でしょうけど。
【セロトニン】 脳内の神経伝達物質のひとつで、必須アミノ酸であるトリプトファンの代謝過程で生成されるもの。ほかの神経伝達物質であるドーパミン(喜び、快楽)、ノルアドレナリン(恐れ、驚き)などの情報をコントロールし、精神を安定させる作用がある。セロトニンが不足すると感情にブレーキがかかりにくくなるため、快楽から抜け出せずに依存症に陥ったり、うつ病になりやすいなどといった指摘もある。
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ところで人間は、浅い眠りと深い眠りを90分単位に繰り返します。当然、浅い眠りのときは起きやすく、深い眠りのときは起きるのが辛いことになります。
これを考慮すると、90分の整数倍寝れば目覚めが良いことになります。つまり、90分、3時間、4時間半、6時間。
ですから、あなたが夜の0時に眠りにつくとすると、朝の6時か7時半が起きやすい時間帯になりますね。
参考文献:ドクターマーキンのフィットネスクリニックQ&A(ベースボールマガジン社)